医学部の教員は、医学部の権威ある存在で、エリート街道まっしぐらというイメージがありますよね。
厳しい教授選や研究を潜り抜けて、せっかく教授の位置にたてたというのにやめたいと思う人はいるのでしょうか。
「医学部教員をやめたい理由って?」
「医学部教員がやめたあとは何になるの?」
本記事では、こういった疑問について調べてみました。
やめたい人はいるの?やめた後は何をするんだろう!
医学部教員のメリットとは?
医学部の教員には、以下2つにおいてメリットがあると言えます。
- 医学部教員は自由に研究ができる
- 医学部教員は社会的地位が高い
一つひとつ、解説していきます。
医学部教員は自由に研究ができる
医学部の教員は、自由に研究ができます。
研究員の場合は、教授の意向や論文の執筆への時間のせいで、思うように研究ができません。
しかし、教員になれば自分の行いたい研究ができるため、煩わしいものから離れることができます。
研究に必要な教材、資料、たとえばパソコンなどの機材も自由に購入できます。
さらに教員になれば、自分の受け持った生徒の論文に共著者として名前も記入できるため、論文の実績も増えます。
こういった点で、医学部の教員は自由に研究ができるメリットがあると言えるでしょう。
医学部教員は社会的地位が高い
医学部の教員は社会的地位が高いです。
医学部だけではなく、大学の教員は一様にして社会的地位が高いと言えるでしょう。
大学教員というだけで信頼的価値は高くなりますし、ブランド力も高くなります。
大学の中でも特に医学部教員は、その難易度の高さからも一目置かれる存在です。
さらに大学の教員は女性においても給料に差が無く、男女平等といった面においても、信頼度が高い職業だといえますね。
男女の差があまりない大学教員は、それだけでメリットがある!
医学部教員のデメリットとは?
では、つぎに医学部教員のデメリットについて解説します。
医学部教員のデメリットは、以下3つがあげられます。
- 医学部教員の給料は低い
- 医学部教員をしていると精神的に参ってしまう
- 学部教員は医師としての仕事以外に授業もあるため、疲れる
医学部教員の給料は低い
大学病院に勤めている医師は、基本的に開業医にくらべると給料が下がります。
それは、教員や教授においても同じです。
大学が支払う給料がすくないため、このような結果になります。
医師転職コンシェルジュによると、大学病院等の医師の平均年収は約800万円。
一方で、開業や市中病院に勤めている医師の平均年収は、30代前半からすでに約1000万円を超えています。
このことから、大学に勤めている医師は、勤務医であろうと教員であろうとそれ以外の医師にくらべて給料が低いことがわかります。
医学部教員をしていると精神的に参ってしまう
医学部教員は、研究者という意味合いもあります。
研究者は早く結果を出す必要がありますので、論文の執筆や研究、医師としての仕事などやるべきことが多く、精神的に参ってしまう方も多いです。
医師も一人の人間ですので、情熱を持って同じことを行い続けるのは疲れるでしょう。
教授選は常にピリピリとしていますし、実績がないと認められない世界とも言えます。
そのため、精神的に参ってしまい、大学教員をやめる方もいるそうです。
医学部教員は医師としての仕事以外に授業もあるため、疲れる
医学部の教員は、医師としての仕事をこなしながら、教員としての仕事もおこないます。
生徒への授業や研究員への指導、さらには自分の研究など、行うべきことが多すぎます。
純粋に興味のある研究だけを行えるわけではなく、さらには生徒へのフィードバックや生徒との人間関係を築く必要もあります。
そういったものが煩わしいと感じ、離れてしまう人もいます。
そういった点から、人間関係が面倒だと感じる方にとっては、デメリットとも言えるでしょう。
一つのことだけができないから、苦痛に感じてしまうことも。
実際にやめた元教員たちのやめた理由No.1は人事的理由
医師の転職サイトであるm3.comの調査によると、医局をやめた医師たちの最も回答の多かった退職理由は、人事的配置によるものでした。
上記のm3.comの調査によれば、人事的配置が理由でやめた人の割合は、31.9%。
雑用の多さや人間的関係が理由の割合は28%前後と、どれも僅差です。
人事的配置が割合としては上位となりましたが、どれも拮抗している点から、上記で上げたデメリット部分がやめる理由に近いことがわかりますね。
医学部教員は退職できる?退職後は?
医学部教員は、退職できます。
もちろん今すぐにやめることは難しいとは思いますが、一般の会社員と同様に退職することは可能です。
退職後は、主に以下のように転職することが多いです。
- 開業医になる
- 市中病院に勤める
- 企業の研究員になる
上記のうち1つ目と2つ目は、医局の紹介などで見つけることが簡単です。
教員としての経験があった医師ならば、そのブランドを求めて開院することも比較的やりやすいでしょう。
しかし、企業の研究員になるには少し注意が必要です。
企業と言っても、主たるものは「製薬企業」かと思います。
実際の薬の製造や研究に、医師資格を求めている企業も多く存在するため、医師資格を取得している方ならば面接も通りやすいでしょう。
しかし、研究員の平均年収は500万円と、医学部教員時代よりも下がってしまいます。
また、自分の行っていた研究分野の研究職を求めている企業を見つけることも、大変です。
そういった場合、転職サイトで紹介してもらう方法もあります。
自分にあった転職先を見つけるためにも、やめようと思ったらすぐに行動に移しましょう!
医学部教員におすすめの転職サイト3選
医師用の転職サイトは200件以上と、沢山あります。
エージェントの質、求人の質も会社によって異なります。
ここでは、おすすめの医師用の転職サイトを3つご紹介します。
ご自身にあった会社を見つけて、退職後はストレスなく働けるようにしましょう!
- 医師転職ドットコム
- Dr.なび
- エムスリーキャリアエージェント
医師転職ドットコム
医師転職ドットコムは、上場企業を3万件以上も多く掲載している優良転職サイトです。
<メリット>
- 年収交渉力に自信がある
- 転職後の平均年収上昇率は146.6%
- 医師用のバイトも見つかる
<デメリット>
- 会員登録をしないと見つからない求人が多い
医師転職ドットコムは、他の転職サイトよりもずば抜けて「年収交渉が上手」な点が、特徴的です。
教員時代よりも年収が下がるのは、医師としては避けたい点ですよね。
しかし、この会社のエージェントならば、その心配もありません。
公式サイトにて年収上昇率を公表しているところからも、自信の高さがうかがえますね。
Dr.転職なび
Dr.転職なびは、業界最大手であり最古参会社の一つです。
昔から存在しているので、信頼度はとても高いです。
<メリット>
- 全国どこでも可能な転職支援体制
- アルバイトの求人量が業界トップ
- 医療機関ネットワークがとても充実している
<デメリット>
- 昔からあるにも関わらず、ほかのサイトに負けるアピール力
所属しているコンサルタントの教育が、他の転職会社と比べて充実しています。
コンサルタントの力で、求人とのマッチングや年収の交渉などが変化しますので、所属している人材の価値が高いことは注目すべき点です。
しかし、メリットや特長が多くあるにも関わらず、うまくアピールできていない点がデメリットと言えます。
エムスリーキャリアエージェント
エムスリーキャリアエージェントは、m3.comという医師会員数が20万人以上の医療期間ネットワークを運営している会社が運営する、医師専用の転職サイトです。
<メリット>
- 求人数の圧倒的ボリューム
- 医療機関と直接交渉できる
- m3.comをベースに、医療情報が充実している
<デメリット>
- セキュリティチェック不足
エムスリーキャリアエージェントは、2022年月時点で、転職希望医師の登録実績数が9年連続No.1を誇る実力派の転職サイトです。
この会社の特徴は、医師が求める求人が無かった場合、医療機関などに直接交渉し医師の求める求人を作り出すところです。
直接交渉は、医療の知識や医師経営資格など、医師専門のコンサルタントに必要な知識を持っていないとできないことです。
つまり、それだけ人材教育に力をいれているということですので、信頼できるエージェントが多く在籍してるところがこの会社の良いところです。
この会社のように直接交渉する強気な会社はめったにないでしょう。
まずはこの会社を登録することも検討した方がいいかもしれません。
まとめ:医学部教員もひとりの人間!やめたい時はやめられる!
医学部教員には、社会的地位や年収など、一般の会社員では簡単には手に入れられない価値あるものが多く存在します。
しかし、医学部教員もひとりの人間です。
精神的ストレスや、人間関係などのストレス、思うように研究ができない理想とのギャップや長時間労働など、辛くなる部分も多数あります。
幸いにも医師は「国家医師資格」という、国家資格を取得しています。
一般の会社員に比べれば、その資格を持っているだけで引く手あまたであるといえます。
やめたいと思った時は迷わずに、上記で紹介した転職サイトに登録し転職することも大切ですね!
コメント