人文博士を持っていたり、文系研究者をしていても、大学非常勤講師の場合は副業をしたいこともあります。大学でのコマ数が少ない場合、副業は必須ですよね。
そこで副業として人気なのが、家庭教師の仕事。
文系研究者でも、家庭教師の副業はできますよ!
むしろ教える仕事なのでうってつけと言っても過言ではありません。
この記事では、家庭教師を始めたい文系研究者の人へ、面接から開始までの流れを解説していきます。
また、文系研究者としてあるいは大学非常勤講師として注意しておきたいこともあわせて書いていきます。
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まずは家庭教師に登録する!
最初のステップは、登録をすることです。最近はスマホからでもできるようですね。
家庭教師に登録するまで
家庭教師と言っても、大手から小さいところまでたくさんあります。自分の希望に合ったところを選ぶ必要があります。
- 教えたい学年(小・中・高)
- 自分が強みにしている科目
- 学校の予習なのかバリバリ進学系なのか
- 夏季休暇などを中心に働きたいのか普段から働きたいのか
- 教材準備の有無
などを考えてみましょう。
すぐに副収入を得たい場合は、複数の会社に登録するという方法もあります。
また、数は少ないですが院試対策の家庭教師もありますので、自分の専門や隣接領域の分野であればかなり教えやすくなるはずです。
登録する会社を選ぶにあたってもう1つ気にした方がよいかもしれないのは、エリアです。
近場を選択すると、自分が大学で教えている学生と会ってしまい、気まずくなる…ということもあるそう。
気にする場合は働くエリアも考えるようにしましょう。
次に、気になるお金の話です。
時給やコマ数は?
家庭教師の時給は平均どれくらいなのでしょうか?
下記の図は求人ボックスのサイトにある家庭教師の平均時給情報です(2021年5月時点)。
これによると、全国平均は1,285円です。しかし、幅がかなりあり、低いものでは997円未満の人も多くいますし、高い場合は1987円以上となっています。
コマ数としては、非常勤講師をしながら学期中に家庭教師をするのであれば、せいぜい週1~2回といったところでしょうか。
あるいは夏季・冬季・春季などにまとめて入り、学期中は本業だけをする、という方法もあります。
自分の希望する働き方ができる会社を選ぶには、インターネット上の口コミなども頼りになります。家庭教師として働く人の口コミと、家庭教師に来てもらっている家庭の口コミと、両方チェックできるといいですね。
家庭教師の面接と試験を受ける
登録が済むと、担当者から電話またはメールなどで連絡が入り、面接と試験、という流れになります。
まずは面接
面接で聞かれるのは、次のような内容です。
- 志望動機
- 現在の仕事の状況
- これまでのアルバイト経験
- 教えられる科目
- 希望する学年など
- 教えた経験
これまでに家庭教師の経験のない人は、博士の肩書があって研究者である自分が登録して一体どんな風に思われるか、と考えるかもしれません。
大学非常勤講師をしながら家庭教師をしている人は意外といるので安心してくださいね。
むしろ、教歴があるということが大きな強みになりますので、アピールポイントとして伝えるのが良いでしょう。
そして筆記試験!
家庭教師として採用されるには、筆記試験に合格する必要があります。といっても難しい内容ではなく、義務教育で習った内容です。
準備は可能な範囲で少ししておくと良いですね。
これには理由が3つあります。
- 文系研究者ともなると、試験を受けること自体がとても久しぶりである可能性があります。じっくりと思考することには慣れていますが、時間内に問題を解くということからは遠ざかっています
- 文系研究者で非常勤講師をしている人は若くても20代後半なので、記憶力は衰えつつあります。簡単なはずなのにど忘れして言葉が出てこない、という状況は避けたいものです
- 数学や理科ができなくても文系研究者にはなれます。数学・理科が苦手だった人は、復習が必要
対策としては、簡単な高校入試の問題を問いてみる、書店や図書館で小中学生向けの参考書を読んでみる、というのがおすすめです。
文系研究者が気をつけるべきこと
文系研究者が家庭教師をする上で気をつけるべきことがあります。詳しく見ていきましょう。
授業準備や研究に支障のないようにする
家庭教師の時給は大学非常勤講師の時給に比べるとかなり安いです。稼ぎたくて副業をしているので、ついコマ数を増やしたくなるかもしれませんが、増やすのは禁物です。
本業の大学での授業、あるいは自分自身の大切な研究に支障が出てしまっては本末転倒です。
自分の授業のスタイルとして、日常的に授業準備と課題チェックをする人は、夏休みや春休みなど、大学の休暇中に家庭教師の仕事を固めてもよいかもしれません。夏や春に集中的に来てほしい、という需要もありますので、面接の時に申し出ましょう。
逆に夏休みや春休みに授業準備をまとめて行い、学期終わりに採点をするというスタイルの人は、日常的に家庭教師の仕事を持つことができるでしょう。
もう1つ、コストの話です。
教えるコストを考える
博士号を持っていても研究者であっても、それが理由で時給が最初から高く設定されるというようなことは原則的にありません。
高くない時給の中で家庭教師の準備もするとなると、実際の時給は下がってしまいます。
そこで、準備の少なくて済むような学年や科目を選んだり、通いやすいエリアを扱う会社や、教材作成の必要のない会社を選ぶのもよいと思います。
文系研究者になる人は真面目なタイプが多く、与えられた仕事に十分に応えようとしてしまいがちです。家庭教師をする中でも、受け持った生徒の成績を上げたいと考えてつい力を入れたくなります。
しかし、それについて考えだしたり良い教材を探したりということに時間をかけすぎると、自身のことがおろそかになってしまいます。
受け持った生徒のことを思って試行錯誤することは必要ですが、やりすぎないように注意する必要がありますね。
文系研究者の家庭教師副業の流れまとめ
- 文系研究者も家庭教師の副業はできるし、むしろ向いている。
- 登録の際には自分の希望に合う会社をしっかり調べる。
- 面接では教歴をしっかりアピールする。
- 試験の準備は少しはしておいた方がよい。
- 自分の授業準備や研究に支障のないように、やりすぎない範囲で受け持つ。
文系研究者は普段から教える経験を積んでいるので、そのスキルを家庭教師にも発揮できるでしょう。
家庭教師として教える中で学ぶことももちろん、逆に大学の授業に生かせることもきっとありますよ。
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