研究者からエンジニアへ転職を考える人は多いのではないでしょうか。
特に、理系の研究者の方は一度くらい思ったことがあるはず。
大学での人間関係のストレスや将来への不安など理由は様々。
エンジニアはプログラミング必須ではありますが、今まで研究者として培ってきた専門スキルも活かせる機会も多い職業です。給料が安定しているのも嬉しいですよね。
この記事では、忙しい研究者の仕事をしながらエンジニアへの転職を目指すことはできるのか?その方法についても詳しく解説していきます
研究者からエンジニアに転職はできる?
研究者からエンジニアへの転職はできるのでしょうか?
結論から書くと、転職はできます!
第一の理由は、エンジニアにはいろいろな分野があり、自分が研究していることが生かせる分野もあるからです。特に理系の場合、かなり近いことを研究している人もいるでしょう。あるいは、授業で履修しており基礎が身についている人も多いはずです。
第二の理由は、研究者にはエンジニアになる適性があるからです。
エンジニアの適性の例を挙げてみましょう。
- パソコンを触り続けられる
研究者ならば日がな一日パソコンを触っている人もいるでしょう。 - 問題解決能力がある
問題に向き合って答えを出していく、という姿勢は研究に通じます。 - 向上心がある
言うまでもないですね。研究者は常に向上心を持って仕事をしています。
どれも研究者にとって当たり前にあるものばかりです。それではエンジニアについてもっと詳しく解説していきましょう
エンジニアってどんな仕事?
一口にエンジニアと言ってもかなり幅広いので、代表的なものを紹介します。
エンジニアの仕事内容
エンジニアの代表的なものとその仕事内容です。
プログラマー | システム開発を行うエンジニアです。設計書に基づいて、プログラム言語を使用してプログラミングをしていく仕事です。 ウェブサイトの構築やアプリの開発、設備制御などを行うことができます。 |
システムエンジニア | SEと言われる職ですね。プログラムの設計書を作る仕事です。設計書はクライアントの要望に応じて作っていくため、顧客対応も仕事の1つです。 |
インフラエンジニア | システムの基盤を扱うエンジニアです。データベースエンジニアやサーバーエンジニア、ネットワークエンジニアなどがこれに含まれます。 |
中には専門的なスキルを必要とするものもあります。研究している分野によっては得意とするスキルもあるのではないでしょうか。
エンジニアは人気の職業!
エンジニアというと、理系で特別なスキルのある人しかなれない、とても難しい仕事だと思われがちですが、実は人気の職業です。
まず、IT業界人気が最近ずっと高い状態にあります。人手不足が続いているため、未経験でも転職がしやすい業界です。
自身での勉強はもちろん重要ですが、社内研修やOJTなどでスキルを伸ばしていくことができます。
ちなみに、エンジニアの仕事の平均年収は約522万円です。日本の中では高い方なので、人気なのもうなずけますね。研究者から転職する場合、職位が低い人は年収アップが見込めそうです。
では、研究者が未経験でエンジニアになる方法を次で紹介していきます。
研究者が未経験からエンジニアを目指す方法
研究者とはいえ、エンジニアに未経験な職業です。
そのうえでエンジニアを目指すためには、
- 専門スキルを身に付けること
- 専門以外のスキルや転職での戦い方を身に付けること
が必要になってきます。
プログラミングスキルを身に付ける
まずは当然ながら、プログラミングの技術です。
自分がどの種類のエンジニアになりたいかによって身に付けるべき技術は異なるので、何をするエンジニアになりたいかをまずは考える必要があります。
そのうえでプログラミングの勉強をする方法が4つあります。
- 書籍
書籍を使って独学で学ぶ方法。自分のペースで、どこまで身に付けたかがわかりやすいのが書籍の良いところ - 無料学習サイト
無料学習サイトを参考にして独学で学ぶ方法。最近はこうしたサイトが充実していますので、自分に合ったものを見つけたり、書籍ではわからない部分を補ったりするのにちょうど良い - オンラインのプログラミングスクール
より、スキルに磨きをかけたい、目的の職業に活かせるスキルを効率よく身に着けて転職に活かしたいという方はオンラインプログラミングスクールがおすすめ。通う時間もいらないし、好きなタイミングで学べるため、働きながらでもきちんと習得可能 - 対面式のプログラミングスクール
対面式だと、わからない時に質問できるのが強い。ただし、時間の制約がある場合には通えないなどの問題も出てくる
書籍や無料学習サイトで学ぶだけでも十分スキルが身に付きます。働きながら学び、転職活動に向けて動くのもいいでしょう。
理系で修士や博士を持っている人は、分野にもよりますが既にスキルを持っている人もいますよね。あるいは、スキルそのものはなくとも基本的な適性は持っているのではないでしょうか。
目的に合わせて勉強法を変え、プログラミングの技術を習得すると良いでしょう
技術以外のスキルを身に付ける
プログラミングの技術以外にも重要なスキルがあります。
- コミュニケーションスキル
エンジニアは、パソコンやサーバーとだけ向き合っているわけではない。顧客のニーズに答えるためにやりとりが必要だったり、チームで仕事に取り組む場合にはチーム内のコミュニケーションが求められる。 - 転職活動の場での自己アピール
転職を成功させるためのノウハウも必要。
長所やスキルがあるのにそれを認識できていない人は多く、非常にもったいない
特に研究者は完璧主義なところがあるせいか、自分を過小評価しがちです。
自己アピールが苦手だ、思いつかない、という場合は転職サイトに登録して相談しましょう。
忙しい研究の合間に転職活動をするにも、転職サイトへの登録は必須ですね。
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では最後に、研究者からエンジニアに未経験転職をした実例をご紹介します。
エンジニアに未経験転職をした実例
ここでは、文系研究者からエンジニアに転職した事例を紹介します。
私の知人で、大学で非常勤講師をしていたのですが、システムエンジニアになった人がいます。
彼はもともと、修士課程を修了した後に進学するか就職するかでとても悩んでいました。分野は人文・社会科学系です。そして結果、正社員としての就職ではなくアルバイトをする生活を選び、1年間フリーターをしていました。
このフリーターをしている期間に、少しだけプログラミングの初歩を学んだとのことでした。
その後、同じ分野の博士課程に進学して無事に博士号も取得し、大学で非常勤講師をしていました。
そんな中、いろいろな理由でお金が必要になったそうで、転職をする決意をしたそうです。
彼が転職先に選んだのは、エンジニアの仕事でした。
フリーターの時に学んだプログラミングのスキルを磨いて生かしたいと、本を使って独学で勉強をしながら、知人にお金を払って教えてもらうという方法でスキルを身に付け、無事に転職を果たしました。
もともとフリーターの時に少しでも学んでいたことがきっとスキルアップに繋がったのでしょう。
また、誰かに頼ることがとても上手なタイプの人だったので、勉強のための本を紹介してもらったり、教えてもらったりと自分の使える資源を活用したことが成功に繋がったのです。
研究者からエンジニアへの未経験転職まとめ
- 研究者からエンジニアへの未経験転職は可能!むしろ適性がある!
- エンジニアには色々な種類があり、扱う範囲や必要となるスキルが異なる
- 未経験でもプログラミングのスキルは独学やオンラインスクールなどで身に付けることができる
- 専門スキル以外に、コミュニケーション能力や自己アピールも必要
- 理系の修士や博士ならばエンジニアのスキルや適性があるが、文系からでも頑張り次第では可能
研究者からITエンジニアへの転職は1つの選択肢ですね。
これからまだまだ進歩していく分野ですし、夢のある職業ではないでしょうか。
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