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【必見】大学研究者と企業研究者別の出世コースの違いと道のりを解説

大学院生の生活

ポスドク問題や研究費の削減など、大学における研究の将来はいよいよ明るいものではなくなってきました。

「研究がしたい!」と思っている学生が自分の将来像を描くことが難しくなっており、企業への就職を考えている人も多いのではないでしょうか。

そこで、大学研究者と企業研究者の出世コースを詳しく解説し、この記事が研究者として生きていくことを決めた人にとって参考になれば幸いです。

大学研究者の最終ゴールは教授! それまでの道のりは?

教授を目指す場合、博士号を持っていることが求められます。そのため、大学研究者の多くが学部を修了すると、大学院に進学して博士の学位を取得しています。

その後、

  • ポスドク
  • 助教
  • 講師
  • 准教授
  • 教授

とステップアップしていきます。

大学で昇進するためには、研究成果が最重要項目となりますが、学術論文の出版や学会活動を積極的に行わなければいけません。

それぞれの平均年齢を確認しながら、出世の道のりを確認してみましょう。

ポスドク(平均年齢37.5歳)

18歳で大学に入学し、22歳で学士課程、24歳で修士課程、27歳で博士課程を修了すると、ポスドクと呼ばれる研究員になります。

平均年齢から考えると、「10年近くポスドクをするの?」と感じるかもしれませんが、パートのような形でポスドクをしている人もいます。

教授を目指す人にとっては、助手や助教になるまでの期間に該当しますが、5年前後で昇進を目指します。

ポスドクでは、学術雑誌を年間に1~2本、学会発表を年間2~3回できているといいと思います。

助教(平均年齢39.1歳)

助教とポスドクでは基本的な業務内容は変わらず、研究成果を出すことが仕事です。

助教になると、自身が代表者となるプロジェクトが採択されることも多くなるため、研究の自由度が高まります。

助教も5年前後で講師への昇進を目指します。

助教では、学術雑誌を年間に2~3本、学会発表を年間4~5回はできているといいと思います。

講師(平均年齢44.9歳)

講師になると、教授や准教授と同じように講義や大学運営の業務を行うようになります。

そのため、講義と研究活動との両立が重要になります。

准教授に昇進するためには、研究成果だけでなく指導歴や学会の運営なども評価項目として増えるため、講義や委員を積極的に引き受けなければいけません。

講師も5年前後で准教授への昇進を目指し、これまでと継続して、学術雑誌を年間に2~3本、学会発表を年間4~5回はできているといいでしょう。

准教授(平均年齢48.3歳)

准教授の業務内容は、講師のときと変わりませんが、講義の数や指導する学生の人数が増えます

また、プロジェクトの規模も大きくなり、複数の研究グループと共同で進めることもあります。

教授への昇進では、採択されたプロジェクトも評価されるようになり、倍率が高く大型のプロジェクトであると評価が高くなります。

そして、准教授を10年前後経て、教授への昇進を目指します。

プロジェクトや共同研究も増えているため、研究成果も学術雑誌を年間に4~5本、学会発表を年間10回はできているといいと思います。

教授(平均年齢58.2歳)

教授が大学の研究者のゴールですが、学長などの理事を目指す人もいます。

一方で、仕事量が准教授と比べると激増します。

研究室の学生指導、助教や准教授の管理、教授会やプロジェクトの会議など教授になったからといって決して楽ができるわけではありません。

その中でも研究成果を出していかなければならず、本当に研究が好きだからこそできる仕事だと言えます。

企業研究者の出世コースは大学と大違い!?

企業で研究をする人は、職種の中でも「技術職」や「専門職」に含まれます。

企業によって異なりますが、

  • 一般社員
  • 主任、係長
  • 課長
  • 部長

のように出世します。

さらに上の取締役になる人もいますが、研究者からなることはごくまれです。

取締役を目指す人は、研究や開発の知識だけでなく、経営や営業の知識も必要になるからです。

また、「責任が大きい」「残業代が出ない」などの理由で管理職を目指さず、プロフェッショナルとして定年退職する人もいます。

ここでは、企業研究者の出世コース事例を見てみましょう。

出世コースの例:博士課程修了後に入社

入社(27歳)

研修(30歳まで)

  • 一般社員として、さまざまな部署で業務を行いながら、勉強する
  • 昇進試験を突破し、出世コースの第一歩を踏み出す

3~5年間(30代前半)

  • プロジェクトの一員として、担当の業務を遂行する
  • 業務実績や特許を増やし、評価を上げていく

5~10年間(30代後半~40代前半)

  • プロジェクトの中で別れたチームのリーダー(主任クラス)として、現場業務をしながら、管理も行う
  • 実績を増やしていきながら、マネジメント術を身に付け、管理職への道を切りひらく

5~10年間(40代後半~50代前半)

  • プロジェクトリーダーとして、チームの管理(課長クラス)を行う
  • より大きな規模のグループをまとめ、他部署との連携もこなす

退職まで(50代後半)

  • 部長や研究所所長としてプロジェクトの管理を行う

大学の研究者は、論文の執筆や学会発表が主な成果となりますが、企業は商品を作ることが仕事であるため、商品化プロジェクトの成功や特許が成果となります。

また、チームを運営するためにはコミュニケーション能力も重要となるため、日ごろの対応も評価されていることが多いです。

まとめ

この記事では、大学研究者と企業研究者の出世コースを紹介しました。

  • 大学研究者のゴールは教授
  • 昇進するためには、学術論文や学会発表などの研究実績が重要
  • 企業研究者は商品化につながる実績が評価される
  • 企業で出征するためには技術だけでなく、管理能力も必要になる

大学でも企業でも出世するためには、相当な努力がつきものです。

大学と企業では研究に対する目的が異なるため、自分の好きなことができる大学か、成果が数字で表れる企業かを軸に判断するといいですね。

ぜひこの記事を参考に、どちらが自分にあっているか考えてみてください。

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